夏休み前に娘が一週間ほど学校に行けませんでした。
朝から「学校…行きたくない…」と泣くものだから、親としてはとりあえず様子見で休ませたんですよ。
で、何があったのか聞きました。
そしたら「男の子から意地悪をされている」と。
ダンナ、激怒。ワタシはちょっと笑っちゃいましたけど。
まぁよくあるトラブルなんですが、一般的に小学校高学年って、男の子と女の子の心の成長に、大きく差があるときじゃないですか。
女の子はそろそろ思春期に入ろうかとしているのに、男の子はまだおサルさん。
娘にトラブルの内容を聞いても、たわいもないことの積み重ねなんですよ。
ワタシに言わせれば「おサルさんは放っておけばいいじゃん?」ってことなんですけど、本人はかなり深刻に悩んでいました。
どうも娘の場合、トラブルはポイント制なんですね。
ちっちゃい「嫌なこと」が積み重なって、満タンになったときに糸が切れる感じ。
一個一個はくだらないことなんですけど、娘はガッチガチのモラリストなので、許容範囲がものすごく狭いんですよ、親のワタシでもめんどくさいなって思います(笑)
娘的には
「クラスメイト=お友達」
「お友達=親切で嫌なことしない」
「親切で嫌なことしない=正しい」
という三段論法が成り立っていて、
「嫌なことする=正しくない」
「正しくない=理解不能」
と理論が進んでいきます。
普通はね、もっと緩やかなものなんでしょうけど、娘の場合はほら、モラリストだから。
「あー、はいはい」って聞き流すか、「おサルさんはしょうがないわねぇ」ってあきらめるか、どちらかだとモラリストでも楽なんでしょうが、それができないとこが子どもです。
小学生だからって侮れませんね、トラブルは早めに対処しておく方がいいです。
で、単純なトラブルが複雑にならないためには、普段からのお母さんネットワークがものすごく重要ということを痛感しました。
今回の短い登校拒否は、加害者のお母さんたちがきちんとしていたから解決したようなものです。
学校と先生とお母さんたちに感謝しました。
よかった、いい人たちで💛
子育ての同じ悩みは小学生低学年から高学年まで続いていた
このトラブル、今に始まったことじゃなくて、低学年の頃からあるんですよ、同じメンツで。
だから、今回はワタシが大ごとにしました。
相手の子どもたちにもそろそろ思い知らせといた方がいいかな?って。
事前に学校の先生と話し合って、娘が学校に行かない理由を周知してもらいました。
そしたら、その日の夜、加害者の男の子のお母さんたちから電話がありました。
「子どもが謝りに行きたいと言っているんだが」と。
小学校はクラスの人数も少ないので、お母さんたちとも入学以来の付き合いです。
長い方は上の子からの付き合いなので、もう10年近い。
で、お母さんたちに「来てもらってもいいんだけど、ワタシは容赦しないよ?」と返しました。「子どもたち、ビビッて泣くかも」とも。
お母さんたちはいろいろと常識のある方たちなので、「かまわないから思い知らせてやってほしい」と。
以前からこのお母さんたちには聞いてたんですよね、「高学年になってから親の言うことは全然聞こうとしない、口答えばっかり!」なんてことを。
まぁ、うちの上の子もそうだったのでよくわかります。
親が毎日のように言っても、もう子どもにとってはBGMになっちゃうんですよね。
説教なんざ聞きゃあしません。
お母さんたちはもう十分に頑張っているし、言い聞かせてもいます。
だから、お母さんたちを責める気にはなりませんでした。
学校も同じく、学校ができることはすべてやってくれています。
学校にも落ち度はありません。
じゃあ誰に責任があるのか?っていうと、本人たちなんですね。
だから本人たちには「お母さんたちが言ってきたことを聞かなかった責任、娘を軽い気持ちで言った言葉で追いつめた責任は君たち自身にある」と言いました。
まさか小学生で責任問題を突きつけられるとは思ってなかったでしょうからね、さすがの悪ガキたちも神妙な顔をしてました。
ワタシの説教が終わってからは、先生たちからの説教が待ってましたから、まぁ踏んだり蹴ったり?(笑)
十分に思い知ったようです。
小学校高学年の子供に説教するときにしたこと
子どもたちに娘のことを説明するにあたり、ワタシは紙を一枚ずつ用意しました。
その紙を渡して「好きなように折り曲げたり丸めたり、グチャグチャにしてごらん」と言って、滅茶苦茶にさせました。
その後、「そのグチャグチャの紙を元通りにしてごらん」と言いました。
当然元通りにはなりませんね、広げてもグチャグチャのままです。
「一度傷ついたものは、あとでどれだけ優しくしても元には戻らない、そのことを忘れるな」
…ちょっとカッコよくない?!
元ネタはTwitterで見つけたデーブ・スペクターのツイートなんですけどね(笑)
学校で先生が全員に一枚のノート用紙を取り出して、破いて丸めて床に落として踏んづけるように命じた。
そして、その紙を拾って優しく開いて元に戻すようにと言った。
「どの紙も元に戻れないでしょう。人をいじめた後はどんなに優しくしてあげても元に戻らない。」
先生の言葉がい忘れられない。— デーブ・スペクター (@dave_spector) 2015年11月22日
ワタシ、人生の中でデーブ・スペクターに感謝する日が来るとは思ってませんでしたよ。
でも、子どもたち、ハッとしてました。やっぱり視覚に訴えてくるものは呑み込みがいいです。
紙は持ち帰らせて、お母さんに話しなさいと言って帰らせたんですが、まぁ律儀に説明したんですって。お母さんたちから連絡がありました。
今回はお母さんたちの対応に、本当に助けられました。
コミュニケーション大事ね。日頃から雑談で盛り上がっとくとこういうときに助かる。
親が言っても聞かないことも、他人からの話はけっこう聞きます。
大事な子どもへの説教を全面的に任せてくれたお母さんたちの胆力も大したもんだなと思います。「説教してくれてありがとう」なんて、なかなか言えることじゃありません。
たぶんこういうことが「地域で子どもを育てる」ということなんじゃないかな?
今回はワタシが説教役でしたが、いつ逆の立場になるかわかりません。
今回のことは、お母さんたちの対応も含めて肝に銘じておこうと思います。
で、娘はっていうと、ずっと言いたかったことを言えたってんで、スッキリして学校に行くようになりました。
心配させといてのんきなもんです。まぁいいけど。
小学生くらいなら、基本的に悪い子はいません。
「全然言うこと聞かない!キー!!」ってなってるなら、他のお母さんに任せてみるのも一つの手かもしれませんよ?
「また○○ちゃんのお母さんに説教してもらうよ!」っていうなまはげ効果も期待できるし(笑)